本日リリースも出ましたが、改めて資金調達した背景等もお伝え出来ればと思います。
古くから弊社をご存知の方からすると意外に思われると思いますが、結論としては第三者割り当て増資を行い一層の成長を目指す事に致しました。
正直な話、これまではあまりその辺りは考えて来なかったように思います。
ちょっと言い過ぎですが、成長の優先順位は低めで、「新しさや」、「楽しさ」を中心に取り組んで来たのがこの10年だったと思います。
そしてこれらを総括するならば「悪くない」です。
売上規模で20億を超え、10年間一度も赤字を出していませんが、
ただ、それは決して良いではなく、「悪くない」でしか無いのです。
理由は3つあります。
①ヒト:社員の成長を引き出す機会を与え切れなかった事。
②モノ:事業成長の可能性を引き延ばし切らなかった事。
③理念:求職者が列を為す。これが実現出来ない。
前述のとおり、成長の優先順位が低い訳ですから当たり前と言われればそれまでですが、環境に甘んじていた点は否めません。ここは猛烈な反省点です。
ヒトについて
これまで「事業の前に人ありき」を信条に事業推進してきました。
この考え方自体は今も変わりませんが、ややもすると人ではなく「自分ありき」になる事が多く、好き嫌いでやったりやらなかったりが起こります。その為に、成長に必要な挑戦や、ストレッチの機会を逸したと思います。
これ自身は社員の問題ではなく、僕自身が優先順位をどこに置くかの問題であり、
「人ありき」の方針は僕が決め発信して来た事です。
大事な事は人の人格であり、仕事の仕方や取り組みは混同してはならないはずです。
もっと言えば、「何と何が」「どう」、事業の前に大事なのかが明文化されていれば済んだはずです。正直に言えば、当時ちゃんと分かっていなかったと思います。
それを、会社の目的、目標、社会的意義を1から見直し、その上で、一緒に働く社員に取ってどう在るべきかを決定しました。
数多く有る会社の中からこの場所を選び、苦楽を共にする中で「自分たちなり」で良い訳がありません。
彼らに提供出来る事は何か。
この瞬間苦しい思いを求めてでも、手に入れて欲しい物は何か。
数年後良かったと思える体験、経験は何か。
その為に今まで大事にして来たことで残すべき物と、捨てるべき物は何か。
今ここにいる社員、これから出会う社員が成長出来る最高の環境を作る。
こんな事を考え、ヒトについては一定の整理が付きました。
事業(モノ)について
これまで多くの事業を立ち上げて来ましたが、今後はやりきる事で規模拡大を目指して行きます。
既存事業を伸ばす事をかけ算とし、新規事業を足し算と定義。
0〜1の新規事業ばかり増やすのでは無く、既に1以上になっている事業にかけ算する事が規模を拡大する事。(これはVOYAGE GROUPの宇佐美さんから教わった定義です。)
今までは器用貧乏になっていた点も多々ありこれを見直します。
そして今回決めた事は、熱量を持った人財にやりきれる環境を用意する事。
飽きずに取り組み続け、その先の新しい世界を必ず見る。
現在2年前のピポッド時に投資した成長分野の事業が芽吹き始め、今では年商10億を超えました。
これらは、僕以外の責任者が熱量を持って取り組んだ結果であり、新たな方針を決定づけるエポックな出来事でした。
伸ばしきれなかった(来なかった)事業にヒト、カネを集中させて成長させる。
それくらいの機会と人財がいます。
理念、ビジョンについて
ベーシックの理念は
「事業創造を通じて、独立独歩出来る人材を育成し、広く社会に貢献する。」
ビジョンは
「求職者が列を為す」
事業創造=問題解決。
これらをする人が多く所属する組織であれば、憧れが醸成され自ずとビジョンは達成される筈です。
成長を望めば、解決出来る問題は増えて行きます。
考える必要もなく、僕らの事業は問題解決型のばかり。
とにかくやりきる事が理念、ビジョンを達成する近道だと思います。
以上が、資料に載せていない僕の思いです。
10年間とにかく自由にやって来たので、色々と考えての結論です。
何度考えても同じ結論に至るのですから、余程成長したいのだと思います。(人ごとのようですが)
また、そこまでしてやりたい事を手にする事はそうそう無いと思います。
そんな機会に巡り会えている事にとても感謝しています。それは、その切っ掛けを与えてくれた社員にです。
今までのやり方では無い方法が僕らに何をもたらすのか分かりません。
ただ、無い物は貪欲に取り込み、とにかくシンプルに成長有るのみ。
面倒な事は有ると思いますが、それも楽しみながら取り組んで行きます。
それこそ力まず、恐れず、スピーディーに。
成長の源泉は人財にあり。
正直かなり燃えています。